2015年3月14日土曜日

ドイツでも不適切慰安婦教科書か?

私はこれまでアメリカのマグローヒル社のトンデモ教科書について批判してきました。

詳細は過去記事でご覧いただけますが、今度はドイツでも慰安婦について事実と異なる事が事実として学校で教えられているという話があります。

「20万人の婦女子が売春を強いられた」程度であればアメリカのものよりはまし、とは言えるかと思いますが、もちろん「20万人」も間違い、一部の個別の犯罪を除けば「婦女子が売春を強いられた」のも間違いです。

気になるのは「外務省側は『われわれは人数は分からないという立場なので指摘していく必要がある』」というところです。

「人数は分からない」という事のみの指摘で、「売春を強いられた」の部分の指摘をしないと、そちらは事実なのかと受け取られかねません。つまり、例えば「20万人は間違いだが、10万人の女性が売春を強いられたのか、大罪に変わりない」と理解されるだけです。事実、海外で20万人の根拠が無いという話になっても、「20万人であろうが数万人であろうが大規模な人権侵害であるのは変わらない、慰安婦否定論者は数字の細かい間違いを指摘することによって慰安婦問題全体が無かったかのように問題をすり替えている」という論調も出ています。

アメリカの教科書との整合性の問題もありますし、ハワイ大学の著者が騒いでいる経験からも、今回はどう動くでしょうか?

(産経新聞)
http://www.sankei.com/politics/news/150312/plt1503120067-n1.html
「20万人の婦女子が売春強いられた」 ドイツの歴史教科書に記述

 独出版社「クレット」が出版した中等教育用の歴史教科書に、先の大戦に関し「日本の占領地域で20万人の婦女子が軍の売春施設で売春を強いられた」とする記述があることが12日、分かった。外務省が自民党の「日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会」で明らかにした。同省側は「われわれは人数は分からないという立場なので指摘していく必要がある」としている。

 問題の記述は「民主主義と独裁のはざまで欧州と東アジアにおける第二次世界大戦アジアをアジア人の手に」と題された7章目に含まれていた。「経済的搾取、数多くの戦争犯罪および占領地域における民衆に対する差別は抵抗運動の高まりを招いた」と解説している。

 外務省によると、ドイツでは原則として州ごとに教科書の検定が行われ、各校の会議で教科書を選んでいる。

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