興味深いニュースがあります。私を含めた批判する側からは「肝心なところが抜けている」と見られている朝日新聞の第三者委員会報告ですが、いわゆる左派?からも批判をされているというニュースがあります。
http://www.asahi.com/articles/ASH1Q4KGCH1QUTIL01D.html
この林博史さんという方は、、、検索してください。この問題に興味を持ち、このブログを読んで下さるような方ならすぐに「あっ、、、」と分かるような方です。
第三者委報告書、研究者ら批判 慰安婦問題「本質否定」
慰安婦問題に 取り組む研究者や弁護士らのグループ(呼びかけ人=林博史・関東学院大教授ら8人)が22日、朝日新聞東京本社を訪れた。朝日新聞の慰安婦報道を検証した 第三者委員会の報告書と、報告書を受け朝日新聞社が発表した「改革の取り組み」に対し「重大な問題がある」と批判。「人権侵害である慰安婦制度の研究成果を踏まえ、正面から報道してほしい」と申し入れた。報告書に対する編集部門の見解や今後の慰安婦報道のあり方について、文書で回答を求めた。
第三者委の報告書について「『強制性』を強調する朝日新聞の議論を『議論のすりかえ』と否定することは、慰安婦問題の本質を否定し、一部政治的勢力の見解にそった結論」と批判した。報告書を受けた朝日新聞社の対応について「女性の人権の視点を欠落させ、ただ多様な意見を紹介するのでは、むしろ問題の本質から目を背けようとするもの」と懸念を示した。
このグループは第三者委が発足した昨年10月、慰安婦問題に専門的な学識のある研究者らを委員に加えるよう求める要望書を朝日新聞社社長や第三者委の委員長あてに提出している。
朝日新聞はどういう意図(角度?)でこれを記事にしたのでしょう。単に公平公正に慰安婦問題関連ニュースということで記事にしたのか、それとも「『慰安婦問題は女性の人権問題、広義の強制性は議論のすり替え』として批判する事は許さない、朝日新聞は引き続きもっとしっかりやれ」というエール・応援メッセージとして紹介したかったのでしょうか?
つまりこれは第三者委員会に「広義の強制性」を批判されても、なおもこれを取り下げたくないと思われる朝日新聞の立場を補強する議論であるというのは考えすぎでしょうか。でもその朝日新聞の意図の有無に関係なく、この記事は「社会にはまだまだこういう意見を持っている人達がいますよ」という事を紹介する形となっています。
朝日新聞はわざわざ恥を忍んで出してもらった第三者委員会報告のラインを基本的には死守したい(それ以上の批判はもう受け入れない)とは思いますが、第三者委員会報告の中でも都合の良いところのみ取り入れて、都合の悪いところはスルーという事かも知れませんね。
もう一つ指摘したいのは、このような「朝日新聞の第三者委員会報告は内容に問題があり受け入れがたい」という一方の外部(左派)からの声を写真入りで紹介したからには、もう一方(いくつかのグループがあるかも知れませんが)である「朝日新聞『慰安婦報道』に対する独立検証委員会」についても真摯に対応する必要があるでしょう。まさか無視とかしませんよね?
社長サンが「もっと多様な言論を紙上で斬り結ぶ」ってカッコ良い事を言っていたでないですか。
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