自民党の二階俊博氏が1400名を引き連れて、韓国を訪問しました。また今後3000人で中国を訪問する予定もあるそうです。
当初取り上げる予定はありませんでしたが、その言動が余りに酷く、慰安婦問題を扱う者としては許容できないため、ここに抗議いたします。
まずは産経新聞よりも加藤前支局長の件もあるため本件でより中立であろう読売新聞からです。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150213-OYT1T50116.html
二階氏によると、朴氏はいわゆる従軍慰安婦問題について「元慰安婦が生存している間に解決したい」と話し、二階氏は「全くその通りです」と応じたという。
この発言は結構話題になりましたが、何を同調しているのでしょうね?しかも「全くその通り」って完全に同意しないで下さいよ。
大統領との直接会談後「あれはこういう意味だった」などとあれこれ説明をしていますが、もう遅いです。韓国側は「自民党の大物が朴大統領に慰安婦問題で完全に同意した」としか取りませんよ?勝手な事、余計な事をするなと言いたいですね。
(追記:ものすごく好意的に解釈すれば二階氏は「慰安婦問題で両国関係が良くないため、お互いのために早めに決着を付けて解決しよう」という意味だったのかも知れませんが、少なくとも相手はそう取ってはいないと思います)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150215-OYT1T50077.html
二階氏は15日の記者会見で「これは当然のことだと思って、(会談で)『その通り』と言った。大統領の言われることは何もかもそうですということではない」と語った。
2日後になってそんな説明をしてももう遅いですから。日本国内で自分の発言について反発が起きているのを見て修正したのかも知れませんが、その真意とやらは韓国側には全然伝わっていないでしょ?
そしてさらに酷いのは産経新聞の加藤前支局長や産経新聞に対する発言です。
http://www.sankei.com/politics/news/150220/plt1502200019-n1.html
自民党の二階俊博総務会長は20日の記者会見で、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の出国禁止状態が続いている問題について「産経側も努力していただかなきゃならないが、自民党としても今後引き続きしっかりやっていきたい」と述べた。二階氏は今月訪問した韓国で朴槿恵大統領らと会談した際、「日本国民は皆心配している」などとこの問題を提起していた。
これはあまりに酷いです。「産経側も努力していただかなきゃならない」とは何を言っているのでしょうか?一体どういう意味でしょうか?自国民、自社の社員が法治国家とは言えない対応で韓国で囚われの身となって言論弾圧を受けている事に関して、「産経側の努力」とは一体何でしょうか?産経新聞はこの問題を当然の事としてペンで批判していますが、当たり前です。国家相手に一新聞社にこれ以上どうしろと言うのでしょうか?「韓国を刺激せずに黙っていろ、余計なことはするな」という意味でしょうか?産経新聞に対する言論弾圧でしょうか?意味不明です。
また、両国間の関係悪化の要因の慰安婦問題に関し「気に入らない新聞がいらんことを書いているが、おかしい。物事の経緯、道理をちゃんとわきまえなければ」
「気に入らない新聞がいらんことを書いているが、おかしい。」とは一体何でしょうか?産経新聞と名指しはしていませんが、「いらんこと」とはどの新聞の具体的に何を指すのでしょうか?
私は慰安婦問題について産経新聞のこれまでの取り組みは功績大だと思いますが、二階氏のような「全くその通りです」という対応がここまで事態を悪化させ続けてきたのは明らかです。
この「全くその通りです」という言動は河野談話を出してしまった時の自民党とその本質において同じでしょう。22~23年前の自民党のこのような態度こそが「慰安婦問題」を悪化させてしまったと再認識する次第です。その意味で今回の二階氏の旧弊には意味がありました。
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