何度も取り上げている元朝日新聞記者の植村隆さんですが、沈黙を破り表に出てきた2014年末以降一貫して「捏造記者ではない」「捏造はしていない」と主張されています。
今回は出身地高知で「涙の講演会」ですか。
http://www.sankei.com/west/news/150208/wst1502080040-n1.html
これを機会にいくつか考えてみましょう。
1 植村氏は昨年末よりこれまでニューヨークタイムズ、朝鮮日報、ハンギョレ新聞、国内では毎日新聞、文芸春秋(後に提訴する相手)、月刊世界、文芸春秋社と西岡教授を訴えた際の記者会見、岩上安身氏ネット動画インタビューなどで(厳しい指摘をされない形で)意見表明をしています(ちなみに「敵地」である産経新聞や週刊文春、週刊新潮、西岡先生などのインタビュー要請には逃げ回って一度も応えていません)が、
私が知る限りこれまで一度も謝罪やお詫びをしていません。反省も表明していません。自らの記事がもたらしたマイナスの影響についての話は聞いた事がありません。
確かに、意図的な捏造は無かったのかも知れません。もしくはそのように信じているのかも知れません。しかし大誤報、大変な誤りであったのは既に朝日新聞自身や第三者委員会が認める周知の事実です。「『(金学順さんが)女子挺身隊の名で連行され~』という植村氏記事が事実であった」と考える人はご本人も含めて誰もいないと思います。しかし、植村氏から謝罪や反省の言葉や意思表示は見られません。
2 一方で植村氏は「家族にまで被害があった」「不当なバッシングには絶対に屈しない」という事を繰り返し述べておられます。
これまでも何度も述べてきましたが、ご家族に対する攻撃や大学への脅迫はあってはいけません。それを肯定する人は少数派でしょう。しかし重要なのは、
それらの犯罪行為
と
植村氏の事実とは大きく異なる記事、しかもその後の日韓関係や日本人の名誉、教科書などに大きな影響をもたらした記事について正当に批判・批評する事
とは別物です。その二つが混同されてはいないでしょうか?混同してはいないでしょうか?
「不当なバッシング」とは具体的に何を指すのでしょうか?日本を窮地に陥れた記事にいまだ大きな謎が残る中、それを解明したい、真実を知りたい、と社会が疑問を持つ事が「不当なバッシング」なのでしょうか?それこそ言論の自由に対する挑戦でしょう。
もしも植村氏が素直に全てを話して過ちを認め、謝罪もし、謎もすべて解明されている、そのような状態であればさらに植村氏を一生攻撃すべきとは全く思いません。
しかし、植村氏は「自分は捏造もしていないし、悪い事はしていない、むしろ日本がアジアの仲間に尊敬される存在になるためにやった、自分は被害者だ」というスタンスを貫いています。
ならば彼の記事に残る謎は検証・解明されねばなりません。
・なぜ1991年8月11日記事で金学順さん本人が全く言ってもいない「女子挺身隊の名で連行された」という架空の履歴を紹介したのか?「慰安婦と挺身隊の混同」という苦しい言い訳が合理的であると納得している人は少数派だと思います。
・なぜ1991年8月11日記事や1991年12月25日記事で金学順さんが証言(および訴状の中で明言)していた「自分は母親にキーセン業者に売られた」という重要な履歴に一切触れなかったのか?「キーセン=100%売春婦とは限らない」という苦しい言い訳が合理的であると納得している人は少数派だと思います。
・なぜ1991年12月25日記事で金学順さんを「慰安所に連行した」という非常に重要な役割を果たした養父(母親が売った先のキーセン業者である朝鮮人売春ブローカーであると思われる)に代わって「地区の仕事をしている人」なる人物が出てきたのか?金学順さんは証言集会や訴状では「養父」と言明していたものが、通常の日本語表現ではあり得ない表現や用法を用いて変化したものなのか?
・なぜ朝日新聞は日本政府を相手に慰安婦の訴訟を行う予定(8月時点)、係争中(12月時点)の人物を義母に持つ植村氏に訴訟に結果的に大きく関連する記事を執筆する事を許したのか?
・なぜ植村氏は1991年の記事の後、1996年~1999年にソウル特派員として駐在していた際に金学順さんに追加取材などして、さらなる真実に迫ったり訂正などしなかったのか?(ちなみに植村氏は金学順さんが1997年に死去した先に、彼女の死去を報じる記事も書いている)
・なぜ植村氏は西岡教授が批判を開始した1992年から2014年末まで何の説明もせずに沈黙を貫き、今になって突然表に出てきて活発に活動しているのか?
などです。日本の国益や公共の利益に大きく影響したこれらについての謎は未だ十分に解明されておりません。
長年の沈黙を破って突然出てきて盛んにご自身の主張をされるその姿は韓国人元慰安婦達に繋がるものがあります。
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