2015年7月14日火曜日
慰安婦(=性奴隷)「捏造」をめぐる裁判で吉見義明教授 対 秦郁彦教授
朝日新聞からです。
http://www.asahi.com/articles/ASH7F3K4JH7FUTIL00Q.html
「慰安婦=性奴隷」説を広めてきた日本の左派の中心的存在・理論的支柱であった吉見義明教授が、次世代の党の前衆議院議員である桜内文城氏を「名誉を傷つけられた」と訴えている裁判があります。朝日新聞もこの裁判が無ければ今頃同紙の「慰安婦問題を考える」シリーズに吉見氏を登場させ、自社の援護射撃をして欲しかったところでしょう。
この裁判は橋下大阪市長が慰安婦問題で発言をしていた頃に、桜内氏が記者会見の場で「吉見さんという方の本を引用されておりましたけれども、これはすでに捏造であるということが、いろんな証拠によって明らか」と発言をしたところ、吉見氏が名誉棄損として訴えたものです。桜内氏は「これ」とは「性奴隷」を指すものであるとしており、「性奴隷というのは捏造であった」という話となっています。当然ながら私も慰安婦を性奴隷と呼ぶのは適切では無いと考えています。
昨日の口頭弁論では被告側証人として慰安婦問題研究の第一人者である秦郁彦教授が「慰安婦=性奴隷とは言えない」と説明、吉見氏は「その置かれていた境遇からして慰安婦=性奴隷であるというのは自分の研究の根幹」と主張、決着はつかなかった模様です。
ただし、私の見るところ、2014年8月の朝日新聞の誤報訂正を一つの転換点にして「慰安婦=性奴隷」という表現はほとんど見なくなりました。欧米での報道も同様で、「sex slave」が最近なぜか使われなくなり、「comfort women」の表記が中心となっているのが現状です。
「慰安婦」「捏造」「名誉棄損」というキーワードで考えると同種の別の訴訟も起こされており、行方が非常に注目されます。
そして改めて思うのは、「捏造だと言われ自分の名誉が傷ついた」という主張には、自分が「慰安婦=性奴隷である」という主張を繰り広げた事で、1億人以上の日本人の名誉を傷つけた自覚は無いのか、自分の加害性については全く認識が無いのであろうか、という事です。
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