2015年6月17日水曜日

朴クネ大統領の妄想か?事務方の暴走か?「相当な進展があり、交渉は最終段階にある」


先日朴クネ大統領がワシントン・ポスト紙上で「(慰安婦問題について)相当な進展があり、交渉は最終段階にある」と発言をしました。正直驚きましたが、報道を見た時点で事実ではないのではないか、とも思いました。

いくつかの報道を見てみます。

朝日新聞「『慰安婦協議が進展』米紙に朴大統領 日本側は困惑」
http://www.asahi.com/articles/DA3S11805885.html


日経新聞「韓国大統領、慰安婦問題『相当の進展』 米紙に 」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM12H4S_S5A610C1FF2000/

産経新聞=共同通信ソース「朴大統領『慰安婦協議はかなりの進展があり最終段階』『名誉回復の義務、日本にある』」
http://www.sankei.com/world/news/150613/wor1506130007-n1.html

これは一体、どういう事でしょうか?まず、日本側の認識を含めた事実として「相当な進展があり、交渉は最終段階にある」という事は無いものと思います。

これを裏付けるように菅官房長官が否定(というか肯定しない)していますし、読売新聞も最初の段階から日本の外務省もそんな事実は無いという反応を紹介しています。

NHK「従軍慰安婦問題『日本の立場変わらず』」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150615/k10010114991000.html

読売新聞「(外務省幹部)日韓の協議では具体的な進展はなく、何を指して『進展』と言っているのか分からない」
http://www.yomiuri.co.jp/world/20150613-OYT1T50025.html

ではなぜこういうおかしな発言をするのでしょうか?

1 一つの可能性としては、朴氏の妄想と言うか、希望的観測という可能性があります。
2 それから、これは逆効果だと思いますが、日本側に圧力を掛ける交渉を有利にするつもりのブラフの可能性もあります。
3 観測気球という可能性もあります。
4 そして、結構可能性が高いと思われるのが、事務方の暴走・勇み足や伝言ゲームです。現在この問題で外務省局長級会合をやってきていますが、慰安婦問題を日韓の最大の懸案事項と位置付ける朴大統領(や韓国民)に対して、事務方が上を忖度し、「我々はちゃんと努力をしています、かなり成果や進展がありました」的に実際よりも成果があるようなアピールをして、大統領がさらにそれを良い方に拡大解釈して伝言ゲームと希望的観測が足されて最後には事実と全然違う話になったのではないかと推察します。


続報

朝日新聞「外交部報道官(日韓外務省局長協議で)意味ある進展もあった」
http://www.asahi.com/articles/ASH6H5F5LH6HUTFK01B.html

読売新聞「尹炳世韓国外相『少し意味ある進展』」
http://www.yomiuri.co.jp/world/20150616-OYT1T50111.html

を見てもいい加減というか、整合性が取れませんし、「韓国人は大統領以下嘘つき」という認識が深まったり、既に無い信用がこの上なく下がるだけです。今更ですがとてもこんな国とは話は出来ません。

背景や経緯はともかく、結局今回の朴氏の発言は朝日新聞すら理解不能で疑問を呈する状況となっており、日本側の不信感と嫌悪感を増幅しただけなので、両国関係は一層悪化しますし、愚かとしか言いようがありません。

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