2015年6月28日日曜日

朝日新聞元同僚が植村隆氏の捏造疑惑について疑問を呈す

慰安婦問題を拡大させた朝日新聞の植村隆氏は、自らの記事の加害性について一切頬かむりで、逆に自らを被害者として、「言論の自由」の象徴であるかのように悲劇のヒーロー的にリベラル派に担がれています。そして、世間が自らの記事に捏造との批判をしている事についても意図的な捏造はしていないと主張しています。

先日、元朝日新聞の同僚であり、近年朝日新聞の内情を示しつつこれに批判を加える前川惠司氏が植村隆氏の捏造否定について疑問を呈しています。

なお、前川氏を「元朝日新聞の信用できない人間だ」「泥船から逃げ出した」と批判する人もいますが、私は前川氏を批判すべきでは無いと思います。朝日新聞出身であっても今は足を洗い、内部者でしか分からない情報を提供し世のために役立っているのですから、こういう人物は大切にすべきと私は考えます。

さて、こちらの記事よりポイントをご紹介します。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150617/dms1506171830007-n1.htm

朝日元同僚が進言「植村元記者は裁判より朝生でケリつけろ」

・植村氏は言論人を名乗るならば裁判ではなく言論で決着をつけるべきだ。
・「裁判の判決イコール真実とはいえない、その意味で法廷で真実が明らかになるとも限らない」・・・これは興味深い、確かにその通りだと思います。
・問題の記事「思い出すと今も涙」(1991年8月11日)の取材経過について疑問がある。(ソウル特派員ではなく)大阪社会部員だった植村氏は「朝日新聞ソウル支局長が当時韓国北朝鮮の国連加盟問題で多忙であったため自分がソウルに呼ばれて記事を書いた」と主張しているが、疑問が残る。
・調べた限りでは、当時のソウル支局長が書いた8月中の国連加盟関連記事は7本で、外報面トップの4段のほか、ベタ記事が4本。応援が必要な多忙さだったのか疑問が残る。・・・このあたりの感覚は異業種や他社の人は分かりません、とても貴重な証言だと思います。
・そして、この(支局長が多忙であったため自分が呼ばれたという)弁解は(なぜかその後)意見陳述から消えている。
・植村氏は8月10日にテープを聞くと、(金学順氏本人と)会うことも名前も聞くこともできないまま、その日のうちに出稿した。本来はテープを聞き終えたら、提供した韓国挺身隊問題対策協議会に、「やはり本人に確認しなければ、記事にできない」と注文し、会って、事実であろうとの心証を得たうえで記事にするのが、こうした取材の基本だろう。何百万の読者がいる一般商業紙が信頼に応えるとは、そういうことのはずだが、そんなに急いで記事にしたのは疑問。
・翌8月12日朝日新聞紙面には朝日新聞主催の「歴史認識」をテーマにした広島でのフォーラムの特集記事2頁「過ちの歴史 率直に反省」があった。これとの関連もあるのではないか。特に広島は大阪本社管内で、大阪社会部員なら、東京本社を経ずに出稿できる。ここも気になる。
・植村氏は「24年前に書いた記事で激しいバッシングを受けている」として「自分は被害者だ」との主旨の主張を意見陳述などで繰り返している。しかし、本当の被害者は、十分な取材なしの記事を読まされた朝日新聞の読者であり、考えようによっては、日韓関係なのだ。そのことを、彼はどう考えているか。聞きたいものだ。・・・まさにその通りでしょう。

 ・植村氏は手記で、月刊「文藝春秋」1992年4月号で西岡氏から最初に批判された時に、朝日ジャーナル誌上で反論しようとしたが、上司らから「放っておけ」と言われたなどで、見送ったと書いている。商業新聞の記事は社会的存在だ。反論することがあれば、その時に反論すべきだった。今度も、西岡氏や櫻井よしこ氏らと「朝まで生テレビ」で論争してけりをつければ、大弁護団など必要なかった。「恫喝裁判では?」と疑われる所以だ。

元朝日新聞社記者でないと分からないような、貴重なポイントがいくつもあると思います。植村氏はこれらの疑問に明快に答える事はできるのでしょうか?

2015年6月26日金曜日

【再掲】慰安婦問題で約束を守らない朝日新聞社長と朝日新聞-約束した第三者委員会報告書英訳の海外への送付は半年経ってもやっていなかった!


(できれば拡散にご協力下さい)

私はこれまで何度も、おそらく5回以上この問題を指摘して来ましたが、あまりに酷いので、エントリとして改めて指摘します。

朝日新聞は昨年8月5日・6日に慰安婦関連記事の長年の「大誤報」を認め、最初は謝罪も無かったものの、追い込まれてついに9月11日に当時の木村社長が謝罪会見を開きました。そして、表面的には反省を示すため、「第三者委員会」を立ち上げ問題の検証をし、その報告書がまとまったのが12月22日、そしてその報告を受けて渡辺現社長らが謝罪会見を開いたのが12月26日の事でした。

そしてその場で朝日新聞としての責任の取り方や今後の対応を問われた際に「第三者委員会報告書の英訳版を国際機関や外国メディアなどに送りたい」と約束しました。記者会見で渡辺社長の上記発言後に役員の西村氏が「外部業者での英訳に1ヶ月程度かかる、これが出来上がった段階で送る」と補足しています。

社長謝罪会見動画:1時間2分頃~
https://www.youtube.com/watch?v=cl7u9NghD0c

朝日新聞記事:真ん中辺り
http://www.asahi.com/articles/DA3S11526917.html

何とこれがいまだに実施されていません。約束してからもう半年になります。

慰安婦問題については、今でも従来通りの朝日新聞的な視点で活発に英語でも発信(朝日新聞やその英文サイトの一つAJWで"comfort women"で検索してください)しており、おそらく「第三者委員会報告書の英訳の送付が遅れているのは追加の取材をしていた」などと言うでしょうが、言い訳は通用しません。

これを見てもいかに朝日新聞が反省していないか、これまでの反省が見せかけであったのかがよく分かります。

2015年6月25日木曜日

徴用工が三菱重工に韓国高裁で勝訴-日韓基本条約で完全かつ最終的に解決した問題を蒸し返す韓国司法と社会


産経新聞
http://www.sankei.com/world/news/150624/wor1506240019-n1.html

朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/DA3S11824597.html

慰安婦問題徴用工問題。これらはイモーショナルな部分ではレベルが違いますが、同種の問題を孕んでいます。1965年の日韓基本条約で両国の請求権を含む問題は完全かつ最終的に解決したはず、個人補償分も韓国政府に支払った、でした。そしてそれは日本政府は当然として2005年時点の韓国政府までもが認めていました。

ところが、2012年に韓国の大法院(最高裁)が「個人の請求権は消滅していない」との勝手な判断を下して、慰安婦についても感情面だけの運動のみならず「国家賠償せよ」との動きが強まり、また、数としては慰安婦より遥かに多い元徴用工についての個人補償請求訴訟が続き、新日鉄住金や三菱重工がまだ高裁段階ですが、敗訴しています。資産差し押さえも懸念されます。

由々しき事態です。条約で解決済みの問題を個人レベルならともかく、司法がひっくり返してくる国ーそれが韓国です。もはや盗賊国家です。

これが続けば国民感情を抜きにしても日本国家としても韓国という国とはまともに付き合えなくなりますし、韓国は自ら滅びの道に進むでしょう。

先日の50周年祝賀行事で一時的に友好や関係改善を振舞っていますが、こういう超法規的ゆすりたかりや昨日の慰安婦がアメリカで嫌がらせ裁判(しかも天皇陛下相手、これは調べた限りでは日本のメディアでは産経のみが掲載)などを見ていると、もう関わりたくありません。

2015年6月24日水曜日

日韓50周年の一応の祝賀ムードの中、ナヌムの家の元慰安婦達が天皇陛下、安倍首相、産経新聞、三菱重工業などを相手にアメリカで25億円訴訟へ

                 「 日王は謝罪しろ、日本は賠償しろ!」

一応形式かも知れませんが、国交正常化50周年のタイミングで急速に祝賀ムードの演出の努力をする日韓両国ですが、このタイミングを狙って、元慰安婦10人がアメリカで訴訟を起こす事の発表を行いました。二ヶ月前に準備は出来ていたそうですが、このタイミングを待っていたようです。

産経新聞
http://www.sankei.com/world/news/150623/wor1506230036-n1.html

聯合ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150623-00000048-yonh-kr

しかも今回の訴訟の相手がやってはいけない天皇陛下を始め安倍首相、産経新聞、三菱重工など何でもありであり、しかも金額は25億円(2000万ドル)です。

これを見ても、挺対協の方が政府より強い、とまでは言いませんが、政府が挺対協の暴走を止める事ができない事が分かります。

信用できるかはともかくユン外相が「明確に解決できれば、再び論じる理由はない」

NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150622/k10010123841000.html

と従来より一歩踏み込んで発言していても、これを見ている限り全くそうはなりそうにありません。

まだまだ燃え上がっていくでしょう。

2015年6月23日火曜日

日韓は一転して友好ムードを演出、世界遺産も登録へ、しかし慰安婦問題は先送り

6月22日は日韓国交正常化50周年という事で、韓国ユン外相が来日、今までの反日っぷりが嘘のように岸田外相との外相会談、安倍首相との笑顔の会談を行い、さらに22日の記念式典に安倍首相と朴大統領がそれぞれの国で出席しました。

「朝鮮人を強制労働させていた」と主張し妨害していた世界遺産登録も一転して日本側が朝鮮人徴用労働者について触れるか何かの条件で、登録推進に協力をするという事となりました。

この韓国の掌返しは恥知らずと感じますが、世界遺産登録の山場が迫る中、この妨害が成功してしまうといよいよ日本中が激怒して韓国がピンチになるため、さすがにそれを回避した、という事のようです。MERS問題や韓国外交や経済が八方塞になった事もあるでしょう。

あれだけ反日三昧をしておいて、よくもまあ、笑顔で協力と友好を語れるものです。その度胸?や図太さだけは評価したいと思います。

ただし、本丸の慰安婦問題については互いに従来の立場をなぞる程度で進展は無く、協議を継続しようという事で先送りとなりました。

メディア報道は左右に関わらず、今回は大きな違いは無いと思います。

朝日新聞「日韓、世界遺産問題ともに譲歩 慰安婦問題はなお隔たり」
http://www.asahi.com/articles/ASH6P7D28H6PUHBI02B.html

産経新聞「安倍首相、韓国外相と会談 「互いに胸襟を開いて話し合いを」 日韓国交正常化50年に祝意」
http://www.sankei.com/politics/news/150622/plt1506220019-n1.html

今回の動きで注意すべきは、反日一辺倒であった韓国メディアが擦り寄りを見せてきている事です。「日本が悪い、安倍が悪い」が「両方悪い」になってきています。
http://www.j-cast.com/2015/06/22238383.html

予想通りと言いますか、反日一辺倒で洗脳されて来た韓国国民には不満も多いようですので、その揺り戻しが「慰安婦問題だけは絶対に譲るな」などの形で噴出したり、怒れる韓国国民による政府への不満が高まる可能性も高く、まだまだ波乱は続くでしょう。

2015年6月22日月曜日

慰安婦問題で約束を守らない朝日新聞社長と朝日新聞-約束した第三者委員会報告書英訳の海外への送付はやっていなかった!


(できれば拡散にご協力下さい)

私はこれまで何度も、おそらく5回以上この問題を指摘して来ましたが、あまりに酷いので、エントリとして改めて指摘します。

朝日新聞は昨年8月5日・6日に慰安婦関連記事の長年の「大誤報」を認め、最初は謝罪も無かったものの、追い込まれてついに9月11日に当時の木村社長が謝罪会見を開きました。そして、表面的には反省を示すため、「第三者委員会」を立ち上げ問題の検証をし、その報告書がまとまったのが12月22日、そしてその報告を受けて渡辺現社長らが謝罪会見を開いたのが12月26日の事でした。

そしてその場で朝日新聞としての責任の取り方や今後の対応を問われた際に「第三者委員会報告書の英訳版を国際機関や外国メディアなどに送りたい」と約束しました。記者会見で渡辺社長の上記発言後に役員の西村氏が「外部業者での英訳に1ヶ月程度かかる、これが出来上がった段階で送る」と補足しています。

社長謝罪会見動画:1時間2分頃~
https://www.youtube.com/watch?v=cl7u9NghD0c

朝日新聞記事:真ん中辺り
http://www.asahi.com/articles/DA3S11526917.html

何とこれがいまだに実施されていません。約束してからもう半年になります。

慰安婦問題については、今でも従来通りの朝日新聞的な視点で活発に英語でも発信(朝日新聞やその英文サイトの一つAJWで"comfort women"で検索してください)しており、おそらく「第三者委員会報告書の英訳の送付が遅れているのは追加の取材をしていた」などと言うでしょうが、言い訳は通用しません。

これを見てもいかに朝日新聞が反省していないか、これまでの反省が見せかけであったのかがよく分かります。

2015年6月21日日曜日

日韓外務省による慰安婦交渉が続くも対立は続く、隔たりは大きい

先日の続き的な内容になります。今日は韓国のユン外相(外交部長官)が就任後初来日中で日韓外相会談が行われ、明日には安倍首相とも会談予定だそうですが、両国の外務省は昨年より慰安婦問題の交渉を続けており、いまだ両者の妥協点は無く、平行線のようです。今回は共同通信ソースの産経新聞ですが、先日の日経新聞の内容と同じであり、韓国政府が否定するなどガセネタ説もありましたがそんな事は無さそうです。

http://www.sankei.com/world/news/150620/wor1506200038-n1.html

日本側の要求は以下になります。

・(慰安婦は性奴隷ではないので)「性奴隷」と呼ばないで欲しい。
・(ソウルやアメリカなどの)慰安婦像を撤去して欲しい。
・(アメリカなど)海外での反日活動に政府が関与しないで欲しい。
・もし今回慰安婦問題に決着を着けるならば、本当に最後の決着とする事を約束して欲しい。


まあ、無茶な要求ではなく、常識的で当たり前の内容です。

韓国側の要求は以下になります。

・日本の国家としての法的責任を認めよ。
・安倍首相が謝罪せよ。
・駐韓日本大使が(直接)謝罪せよ。
・(民間資金ではなく)国家予算から賠償金を払え。


まあ、いつもの通りであり、これでは平行線をたどるばかりでしょう。

なぜこうなるかと言えば、日本の常識的な要請は韓国側から見れば異常な要求であり、日本側から見た韓国側の異常な要求は韓国側から見れば当然の権利であり、ごく常識の範囲内である、こういう事かと思います。韓国と理解し合える事は不可能でしょう。

この後のユン外相の動向にも注目したいと思います。

2015年6月18日木曜日

慰安婦問題を巡る日韓交渉の内容が判明:当たり前だがあまりに隔たりは大きい!

日経新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO88207450Y5A610C1EA1000/

日経新聞で、昨年から8回重ねてきた日韓外務省局長級会合の内容が報道されました。この内容の何について朴クネ氏は「相当な進展があり、交渉は最終段階にある」と言っていたのか、詳細は分かりませんが、大きなトピックです。

簡単にコメントです。

1 韓国がとる措置

(1) 海外での反日キャンペーンの関与停止

韓国は官民を挙げて世界中で反日キャンペーンをやっています。大統領の告げ口外交、独島宣伝、さらにはVANKなども含めて官民あらゆる反日運動に勤しんでいます。戦争中の敵国ならまだしも、建前は同じ陣営に属すはずの「(名前だけですが)友好国」がこんなものが許される事事態があり得ません。

(2) 国内外にある慰安婦像の撤去

本家ソウル日本大使館前のもの自体が国際条約を堂々と違反する存在ですが、アメリカにたくさん建てられてしまった少女像や記念碑・追悼碑など失礼この上ありません。日本人への事実無根の無法なる攻撃です。

(3) 現政権での最終解決への保障

これ、韓国は河野談話の時に一回破っていますからね。信用できませんね。

2 日本がとる措置

(1) 駐韓日本大使による元慰安婦への面会

ナヌムの家ということになるのでしょうか?面会してまあ謝罪という感じになるのでしょう。

(2) 安倍首相による謝罪や責任への言及を含む声明

謝罪と言っても色々なものがありますから、どういうものがあり得るでしょうか?また責任への言及と行っても、道義的なものか、法的なものか、どこまででしょう。

(3) 日本政府の財政支出による元慰安婦への支援

これ、日韓基本条約で、さらに村山談話→アジア女性基金で払ったじゃないか、、、アジア女性基金では受け取った人を挺対協がいじめたりしたから裏でこっそり受け取ったりとか、受け取れなかった人はその代わりに韓国政府からもらったでしょ。どれももらっていないという人はいないと思いますが、「日本の公的資金でないといけない」という事で二度目のおかわり、という事でしょうか?

3 忘れてはならないポイント

この交渉がこのままうまく行って、上記の表どおりに進むとはとても思えません。が、一応可能性について考察したいと思います。

(1)日本軍日本人慰安婦はどこに行った?差別だよ。

(2)現(朴)政権での最終解決への保障という事が、仮に実現して、さらに次の政権以降も守られて慰安婦問題が収まったとしても、本命は慰安婦より圧倒的多数の男性の徴用工の問題(彼らは強制連行・強制労働と主張します)が次に来ます。

(3)ありえないと思いますが、もし上記の線で日本の全面降伏的な決着(韓国側にあくまで不当な乱暴狼藉をやめて下さい、という当たり前の措置の話ですから私はそう考えます)がなされた場合、嫌韓に満ちている今の日本の怒りが頂点に達し、日韓関係はさらに修復不能なほどに悪化するものと思います。

2015年6月17日水曜日

朴クネ大統領の妄想か?事務方の暴走か?「相当な進展があり、交渉は最終段階にある」


先日朴クネ大統領がワシントン・ポスト紙上で「(慰安婦問題について)相当な進展があり、交渉は最終段階にある」と発言をしました。正直驚きましたが、報道を見た時点で事実ではないのではないか、とも思いました。

いくつかの報道を見てみます。

朝日新聞「『慰安婦協議が進展』米紙に朴大統領 日本側は困惑」
http://www.asahi.com/articles/DA3S11805885.html


日経新聞「韓国大統領、慰安婦問題『相当の進展』 米紙に 」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM12H4S_S5A610C1FF2000/

産経新聞=共同通信ソース「朴大統領『慰安婦協議はかなりの進展があり最終段階』『名誉回復の義務、日本にある』」
http://www.sankei.com/world/news/150613/wor1506130007-n1.html

これは一体、どういう事でしょうか?まず、日本側の認識を含めた事実として「相当な進展があり、交渉は最終段階にある」という事は無いものと思います。

これを裏付けるように菅官房長官が否定(というか肯定しない)していますし、読売新聞も最初の段階から日本の外務省もそんな事実は無いという反応を紹介しています。

NHK「従軍慰安婦問題『日本の立場変わらず』」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150615/k10010114991000.html

読売新聞「(外務省幹部)日韓の協議では具体的な進展はなく、何を指して『進展』と言っているのか分からない」
http://www.yomiuri.co.jp/world/20150613-OYT1T50025.html

ではなぜこういうおかしな発言をするのでしょうか?

1 一つの可能性としては、朴氏の妄想と言うか、希望的観測という可能性があります。
2 それから、これは逆効果だと思いますが、日本側に圧力を掛ける交渉を有利にするつもりのブラフの可能性もあります。
3 観測気球という可能性もあります。
4 そして、結構可能性が高いと思われるのが、事務方の暴走・勇み足や伝言ゲームです。現在この問題で外務省局長級会合をやってきていますが、慰安婦問題を日韓の最大の懸案事項と位置付ける朴大統領(や韓国民)に対して、事務方が上を忖度し、「我々はちゃんと努力をしています、かなり成果や進展がありました」的に実際よりも成果があるようなアピールをして、大統領がさらにそれを良い方に拡大解釈して伝言ゲームと希望的観測が足されて最後には事実と全然違う話になったのではないかと推察します。


続報

朝日新聞「外交部報道官(日韓外務省局長協議で)意味ある進展もあった」
http://www.asahi.com/articles/ASH6H5F5LH6HUTFK01B.html

読売新聞「尹炳世韓国外相『少し意味ある進展』」
http://www.yomiuri.co.jp/world/20150616-OYT1T50111.html

を見てもいい加減というか、整合性が取れませんし、「韓国人は大統領以下嘘つき」という認識が深まったり、既に無い信用がこの上なく下がるだけです。今更ですがとてもこんな国とは話は出来ません。

背景や経緯はともかく、結局今回の朴氏の発言は朝日新聞すら理解不能で疑問を呈する状況となっており、日本側の不信感と嫌悪感を増幅しただけなので、両国関係は一層悪化しますし、愚かとしか言いようがありません。

2015年6月15日月曜日

朝日新聞の慰安婦問題反撃開始宣言記事を検証する2

さて、今回は朝日の大型記事の内容について検証します。

小野沢あかね 
「慰安婦制度の最大の問題は、日本軍が設置、管理し、利用した慰安所で女性の意思に反した性行為の強要があった」

「性行為の強要」の定義は何でしょうか?性サービスに従事する仕事に入り、その仕事をする、これは強要でしょうか?今日、私達が自由意志で会社に就職します。当然仕事はしなければなりません。これは強要でしょうか?

また、広義では慰安婦行に就いた者は一定期間業務に就いた後に慰安婦を辞め故郷に帰る自由もありました。狭義でも接客を断る、嫌な客相手の行為は強制されない自由もありました。元々そういう前提条件での契約でした。これが兵士であればどうであったでしょうか?もちろん「兵隊に就きたくない」「死にたくないから軍を抜けて帰りたい」こんな事は当然許されませんでした。


「民間業者による慰安婦の徴集も、日本軍の指示によるものだったことが明らか、よって軍の責任は免れない」

「日本軍の指示は明らか」とは何が根拠でしょう?推測でしょうか?河野談話で軍の「要請」は認めたと思いますが。そしてその民間業者は何人でしょう?朝鮮の「ち」の字も出てきません。売ったのは誰ですか?全て日本軍のせいにしたいようですが、少なくとも共犯には触れないといけません。


「『
売春婦なら慰安婦にされていい』という発想には人権認識が欠如している」

「売春婦なら慰安婦にされていい」とは誰が言ったのでしょうか?そうではなく、当時の慰安婦に売春婦出身者が多かった、いきなり素人が慰安婦になるよりも元々売春婦であった人がそのまま慰安婦になった事も多かった、という普通に考えれば分かる事実があったのではないでしょうか?

尹明淑

「慰安婦制度の国家責任は戦時の性暴力被害のほか、植民地支配の責任が問われるべき」

「植民地支配の責任」ですか、それでは今の先進国は全て有罪という事になりますね。日本だけではなくかつて帝国主義的政策を推進した他の欧米先進国も批判してはどうでしょうか?(既にしているかも知れませんが。)ダブルスタンダードでしょうか?
「米国の戦後処理の責任もある」

これはアメリカに言って欲しいものです。

「インドネシアでオランダ人女性を慰安婦にした日本兵らは処罰されたが、(中略)戦後処理の過程でアジア人女性を慰安婦にしたケースは処罰されなかった」

これは「スマラン事件」という当時であっても明確な犯罪行為・軍紀違反があったからです。白人だから処罰され、アジア人だから処罰されなかったという推測ではない根拠はあるのでしょうか?まあ、確かに終戦時白人とアジア人の差別というのがあった可能性はありますが。

「これら植民地支配と戦後処理の責任まで問うことが、慰安婦問題の解決だ」
「さらに、この問題の犯罪性は戦時中にとどまらない、戦後、日本政府は
・占領軍向けに特殊慰安施設協会(RAA)
・朝鮮戦争中は韓国軍慰安隊
・1960~70年代に在韓米軍慰安婦
これらは全て日本の慰安所制度が形を変えて引き継がれたもの、全て日本が悪い

なぜ全て日本が悪いのでしょうか?ダブルスタンダートも良いところです。RAAについては、当時のGHQに日本が逆らえるわけがなく、アメリカ=マッカーサーの責任も大です。そして、自分達の朝鮮戦争慰安婦や洋公主まで日本のせいにする厚顔無恥さには呆れます。こういうところにも韓国の病理、つまり韓国の良いところは(日本は関係なく)全て自分達の実力、悪いところは(自分達に非は無く)全て日本が悪い、という倒錯と甘えが見られます。

東郷 
「できるところからトゲを抜いていくべきで、いきなり植民地主義や戦後処理に議論を広げるのは反対、植民地主義の議論は欧米を含めてまだ進んでいない」

確かに「植民地支配の責任」まで問い出すと収拾が付かないでしょうし、尹氏は自説に自身があるのならば、慰安婦・植民地リンケージ論をアメリカで展開すれば良いでしょう。

小野沢 
「河野談話後も500点以上の資料が研究者により見つかっている」
「軍や警察など日本の公文書、台湾総督府、米国、オランダの公文書、戦犯裁判資料が含まれ、日本軍が暴力や詐欺で慰安婦を強要した事実がわかる公文書も出てきている」
「被害者や日本兵の証言も豊富にある」

そのようなものがあるのでしょうか?是非見てみたいものです。今度著作も読んでみたいです。

尹 
「2013年に韓国の国家記録院で、朝鮮総督府や軍が残した資料を調査しましたが、資料自体がほとんど残っていなかった」

元々存在しないから無い、というだけの事なのに、なぜ「きっとあったに違いないのに無いのは陰謀だ、証拠隠滅だ」と言えるのでしょうか?

「数年前、(橋下)大阪市長が『
韓国サイドに証拠があると言うなら出してもらいたい』といった発言をしたが、資料がないから証明できないという話ではない」

繰り返しますが元々存在しないから無い、というだけの事なのに、事実でないから証拠や資料が無いのに、これは無理なこじつけというものでしょう。

「むしろ日本政府が資料を廃棄した責任こそ問われるべきだ」

資料を廃棄したのは全体として事実でしょうか?むしろ朝鮮総督府時代の資料を日本政府が一部を持ち帰ったとしても、全てを回収するのは不可能であり(特に地方レベル、出先レベル)、そうなるとその管理責任は韓国政府にあるでしょう。そもそも資料が元々存在しなかったのでしょう。

小野沢 
「(従って)たとえピクニックなどをすることがあったとしても、慰安婦をやめる自由がなければ性奴隷である」

慰安婦をやめる自由がなければ性奴隷である」というのは暴論というものでしょう。全体を見ずに、「慰安婦をやめる自由がなければ性奴隷である」という一点のみで判断すべきではありません。それにそもそも「慰安婦をやめる自由」については、当初の契約期間を満たせばあった訳です。ピクニックもしていたわけです。ましては当時は戦争中ですよ。相当な待遇や当時としては相当な自由でした。

東郷

性奴隷』とか『レイプセンター』という言葉には賛成できません。その視点で議論を貫こうとされれば、問題の解決を非常に難しくするのではないでしょうか。

この対談の中で東郷氏は右と言うか、真っ赤っ赤の女性2人(3人)とのバランスで一人入っていますが、この人の当たり前の発言でもこの中に入ると右に見えてしまうほど全体が赤く左に偏っています。

小野沢 
「日本政府は禁止するどころか、軍の指示を受けた業者による人身売買を認めていたのですから重大な犯罪だ」

再度の指摘となりますが、「業者が軍の指示を受けていた」という証拠があるのでしょうか?学者として示していただきたいものです。指示とサービスの提供では意味が違ってきます。

「一方、(安倍)首相は人身売買以外に暴力や詐欺で慰安婦を強要された被害者を無視している」

そして小野沢氏も自由意志の者を無視しています。確かに犯罪被害者は気の毒ですが。


「よその国に国家による性暴力があるからといって、自国の犯罪が無くなるとか、相殺されることはない」

これは確かにそうですね。ただ、これを例に置き換えてみると、確かに「自分だけではなく他の車もスピード違反をしている」が通らない一方で、同じ車(日本)ばかりを執拗に付け回し、常に監視をしている警察(韓国)がいる、その警察は常に日本だけを狙い撃ちにするとすればそれは異常です。そして交通違反と違い、日本軍の慰安婦が本当に罰されるべき事案かどうかは疑問が残ります。そしてその警察自身も同様もしくはさらに酷い交通違反をしているわけです。

「河野談話や村山談話を否定する政治家の発言が続くと、日本に対する不信感が強くなる」

これは逆ですね。「(やっていなくても)認めてくれればこれで終わりにするから」と言われて出した政治決着のサービスだった河野談話をあろう事か悪用し、約束を反故にして日本を責め続ける韓国に対しての日本の不信感は史上最高と言って良いでしょう。もう行くところまで行く、そしてそれが破滅をもたらすであろう事が韓国人達は分からないのでしょうか?

東郷
「多くの日本人が何とかしようと思い、河野談話を出し、アジア女性基金で『償い事業』をしましたが、韓国には受け入れられなかった」

そう、日本の精一杯の誠意を韓国は踏みにじったのです。挺対協にも煽られ放題でした。朝日新聞に煽られた日本も反省すべきですが。

「解決のための『もう一歩
があり得るのではないでしょうか。元慰安婦に誠意を込めて思いを伝える。女性基金の『償い金』は民間の募金だったが、今後は政府の予算で出す、という考え方」

は?これは驚きました。東郷氏は日韓基本条約を無視して政府予算で賠償をせよと?では日本人元慰安婦にも公金を支給せよ、と言うのでしょうか?韓国人だけに払うとすると差別ではないですか。憲法違反でもありますね。

尹 
「被害や謝罪を否定するような発言は処罰されるべき」

これはもう言論封殺・言論弾圧社会ですね。

「(韓国視点を日本の子供が共有する)教育は大切」

これも長らく日本が苦しんだ自虐史観の洗脳教育の復活です。内政干渉でもあります。

「韓国人被害者は日韓市民の連帯を心から願っているはず」


嘘をつきなさい。
尹氏が言っているのは「日本が韓国に土下座し続けろ、それだけが正しい道だ」という事です。
 
小野沢
「『慰安婦』問題の解決とは、被害者が納得し、その尊厳が回復されること」
「加えて、世界中で今日も起きている戦時性暴力は許されない犯罪である、その被害をなくすという長期的課題に役立つものである必要がある」
「本当に女性の人権問題と考えるのなら、日本政府は韓国だけでなくアジアをはじめとする国々に多数存在する被害者に対して、ひるがえらない正確な事実認定と公式謝罪を行い、法的責任を果たすことが必要」

随分と女性の人権問題にご執心ですね。であれば、日本軍朝鮮人慰安婦だけではなく、

1 日本軍日本人慰安婦
2 GHQ向け日本人慰安婦
3 朝鮮戦争韓国軍慰安婦
4 在韓米軍慰安婦(洋公主)
5 韓国軍ベトナム人慰安婦
6 現在世界中にいる10万人以上の韓国人慰安婦 

の問題にも入っていかないと、ダブルスタンダードというものです。尹氏のように「全て日本が悪い」と片付けてはいけませんよ。


「慰安婦問題の解決を最も難しくしたのは65年の日韓請求権協定」
「協定はサンフランシスコ講和条約に沿って結ばれ、財産権と請求権のやりとりだけ、人道に反する犯罪はもちろん、植民地支配の清算もできていない」

では条約を破棄してご破算にしますか?もちろん日本の財産権放棄もご破算になります。良い所取りは許されません。
 

最後に朝日新聞の「多様な考え、伝えていきます」宣言
 

ですが、今回の対談のどこが多様なのでしょうか?東郷氏が当り障りの無い意見を述べる程度であり、全体のトーンとしては非常に偏っており、これまでの朝日新聞と全然変わりません。これが続けば朝日新聞が全く反省していない証拠となります。本当に朝日新聞が反省をしている(そんな事はないでしょうが)、というのであれば、産経新聞に出るような人や意見が今後掲載されて初めて真に朝日新聞は「多様な考えを伝えている」と言えますが、どうなるでしょうか。

2015年6月14日日曜日

朝日新聞の慰安婦問題反撃開始宣言記事を検証する1

しばらく時間が経ってしまいましたが、先日、朝日新聞で大きめの慰安婦関連記事が出ました。

その問題点を指摘していきたいと思います。

今回は4名の座談会形式となっております。

司会の荻上チキ氏は「サイレントマジョリティ」で知られる方です。

小野沢あかね氏は読む限り典型的な感じの方です。日米韓で多くが触れない「日本人『慰安婦』」という本を出しておられるので、機会があれば図書館で借りて読もうかと思っています。

尹明淑氏は日本軍慰安婦は許せない、もっと言えば日本の植民地支配こそが元凶、というスタンスでこれも典型的韓国人です。

今回最も右、という訳でも無いと思いますが、東郷和彦氏は元外交官ですね。

今回は論評ではなく、各人の主張を要約していきます。(全文はこちらでご確認下さい

今年は戦後70年、日韓国交正常化50年の節目にあたります。しかし、慰安婦問題などが壁となって日韓関係は混迷を深めており、米国なども事態を憂慮しています。解決の糸口をどこに見いだすことができるのか。若手評論家・荻上チキさんの司会で、日本の大学教授、韓国の研究者、元外交官に参加いただき、それぞれの立場から語り合ってもらいました。

小野沢あかね 
「慰安婦制度の最大の問題は、日本軍が設置、管理し、利用した慰安所で女性の意思に反した性行為の強要があった」
「民間業者による慰安婦の徴集も、日本軍の指示によるものだったことが明らか、よって軍の責任は免れない」
「慰安婦は公娼ではないし、当時の公娼自体が人身売買された性奴隷に等しかった」
「『売春婦なら慰安婦にされていい』という発想には人権認識が欠如している」

東郷和彦 
「国内では首根っこをつかんでトラックに乗せたか否かといった『狭義の強制性』に関心が集中し強制連行がなければ問題ないという見方があるが、海外では慰安婦制度は女性の人権の問題として『絶対許せない』という国際世論がある」

尹明淑 
「慰安婦制度の国家責任は戦時の性暴力被害のほか、植民地支配の責任が問われるべき」
「軍に選ばれた業者などが就業詐欺や人身売買で女性を集められたのは、まさに植民地だったから」
「米国の戦後処理の責任もある」
「インドネシアでオランダ人女性を慰安婦にした日本兵らは処罰されたが、(中略)戦後処理の過程でアジア人女性を慰安婦にしたケースは処罰されなかった」
「これら植民地支配と戦後処理の責任まで問うことが、慰安婦問題の解決だ」
「さらに、この問題の犯罪性は戦時中にとどまらない、戦後、
 ・占領軍向けに特殊慰安施設協会(RAA)
 ・朝鮮戦争中は韓国軍慰安隊
 ・1960~70年代に在韓米軍慰安婦
などがあるがこれらは全て日本の慰安所制度が形を変えて引き継がれたもの、全て日本が悪い」

東郷 
「できるところからトゲを抜いていくべきで、いきなり植民地主義や戦後処理に議論を広げるのは反対、植民地主義の議論は欧米を含めてまだ進んでいない」

小野沢 
「河野談話後も500点以上の資料が研究者により見つかっている」
「軍や警察など日本の公文書、台湾総督府、米国、オランダの公文書、戦犯裁判資料が含まれ、日本軍が暴力や詐欺で慰安婦を強要した事実がわかる公文書も出てきている」
「被害者や日本兵の証言も豊富にある」

尹 
「2013年に韓国の国家記録院で、朝鮮総督府や軍が残した資料を調査したが、資料自体がほとんど残っていなかった」
「数年前、(橋下)大阪市長が『韓国サイドに証拠があると言うなら出してもらいたい』といった発言をしたが、資料がないから証明できないという話ではない」
「むしろ日本政府が資料を廃棄した責任こそ問われるべきだ」
「朴裕河(パクユハ)氏(韓国世宗大教授)の著書『帝国の慰安婦』については、国家より朝鮮人業者の責任を強調しており、植民地での徴集業者の仕組みをよく分かっておらず、日本でリベラル派がこの本を支持することは問題だ」

小野沢 
「自由を奪われ性行為を強要された慰安婦の実態は、1926年にできた奴隷条約の「奴隷」の定義に当てはまるというのが国連などでの常識」
「(従って)たとえピクニックなどをすることがあったとしても、慰安婦をやめる自由がなければ性奴隷である」

東郷 
「『性奴隷』や『レイプセンター』という言葉には賛成できない、その視点で議論を貫こうとすれば、問題の解決を非常に難しくするのではないか」

小野沢 
「安倍首相は最近、慰安婦について「人身売買の犠牲(者)」と発言した、軍による暴力連行でなく人身売買なら日本政府の責任にならないと考える人がいるが、それは間違いだ」
「慰安婦にする目的で女性を人身売買して国外移送することは、刑法226条や21年の『婦人及児童の売買禁止に関する国際条約』に違反していた」
「日本政府は禁止するどころか、軍の指示を受けた業者による人身売買を認めていたから
重大な犯罪だ」
「一方、首相は人身売買以外に暴力や詐欺で慰安婦を強要された被害者を無視している」

尹 
「よその国に国家による性暴力があるからといって、自国の犯罪が無くなるとか、相殺されることはない」
「河野談話や村山談話を否定する政治家の発言が続くと、日本に対する不信感が強くなる」

東郷 
「河野談話でおわびをしても、日本国内でそれと違う意見が出てくるのは、言論の自由があるからと、日本人の中のトラウマが解決できていないから」
「多くの日本人が何とかしようと思い、河野談話を出し、アジア女性基金で「償い事業」をしたが、韓国には受け入れられなかった」
「解決のための『もう一歩』があり得るのではないか。元慰安婦に誠意を込めて思いを伝える。女性基金の『償い金』は民間の募金だったが、今後は政府の予算で出す、という考え方」

尹 
「なぜ多くの被害者が反対する(アジア女性)基金を急いだのか。慰安婦問題の解決は、お金だけの問題ではない」
「被害や謝罪を否定するような発言は処罰されるべき」
「(韓国視点を日本の子供が共有する)教育は大切」
「これらの過程を経て真の謝罪ができ、被害者の名誉回復ができる」
「韓国人被害者は日韓市民の連帯を心から願っているはず」

小野沢
「『慰安婦』問題の解決とは、被害者が納得し、その尊厳が回復されること」
「加えて、世界中で今日も起きている戦時性暴力は許されない犯罪である、その被害をなくすという長期的課題に役立つものである必要がある」
「本当に女性の人権問題と考えるのなら、日本政府は韓国だけでなくアジアをはじめとする国々に多数存在する被害者に対して、ひるがえらない正確な事実認定と公式謝罪を行い、法的責任を果たすことが必要」


「慰安婦問題の解決を最も難しくしたのは1965年の日韓請求権協定」
「協定はサンフランシスコ講和条約に沿って結ばれ、財産権と請求権のやりとりだけ、人道に反する犯罪はもちろん、植民地支配の清算もできていない」

東郷 
「1965年の日韓国交正常化に伴う一連の協定があり、請求権協定で、請求権問題は完全かつ最終的に解決され、法的責任は認められないのが日本の立場、韓国側に法的責任を認めろと言われると、できることができなくなってしまう」
「日本が『もう一歩』の行動をとろうとしても、和解に結びつけるには韓国側の理解と行動が必須」
「外交の鉄則は相手の意見を理解し、100点を求めないということ。相互理解を深め、お互いに51点、つまり半分以上譲ることが大切」

2015年6月10日水曜日

(予定変更)【滅びゆく者たち】村山・河野コンビが自分達の談話を守れと会見、それを朝日新聞が突出して報道


当初はこちらの続きをやる予定でいましたが、大きいニュースのため予定を変更して取り急ぎこちらをご紹介します。

村山富市・河野洋平の売国的コンビが安倍談話や現状に危機感を覚え、自分達の談話を守れと会見をしました。

そこまでは良いとして、いつもの通り、朝日新聞が突出して報道をしました。他の主要紙の一面では出ておりませんが、朝日新聞だけは一面トップ、そして、3面、7面でも大きく扱っています。

朝日はよほど嬉しいのでしょう。この人達は朝日新聞応援団にも思えますし、今から思えば慰安婦問題は朝日新聞とこれら政治家達が協力して創り上げてきた、という見方も出来るでしょう。そしていよいよ追い詰められてきているからこそこのように声を上げているようにも見えます。

朝日の必死の頑張りをご覧下さい。

(首相に戦後談話の継承要求 村山元首相と河野氏が会見)
http://www.asahi.com/articles/ASH695JM9H69UTFK00J.html

(戦後談話、首相に継承要求 村山氏「侵略、否定できない」 河野氏「後退、絶対いけない」)
http://www.asahi.com/articles/DA3S11800132.html

(村山氏・河野氏の会見要旨)
http://www.asahi.com/articles/DA3S11800005.html

(首相の歴史認識に危機感 村山氏と河野氏が会見)
http://www.asahi.com/articles/DA3S11800008.html

そして、社長が会見で約束した第三者委員会報告書の英文の海外への送付もやっていないのに、英文でもしっかりと配信しています。

Murayama, Kono press Abe to honor 1995 statement of apology
http://ajw.asahi.com/article/behind_news/politics/AJ201506100098

そもそも朝日の英文での慰安婦問題の発信(もちろん偏向しています)は反省どころかものすごい勢いを保っています。
http://ajw.asahi.com/tag/comfort%20women

最後に、この会見は村山・河野の希望で実施した事は事実だと思いますが、「日本記者クラブの求めに応じて会見した」というのは朝日新聞などがお膳立てをしたり促したり、という事でしょうか?

2015年6月9日火曜日

慰安婦問題で朝日新聞の本格的反撃開始か?その2

6月2日、朝日新聞で「慰安婦問題、識者と考える」という大きめの慰安婦関連記事が出ました。

朝日新聞は昨年12月、慰安婦問題で第三者委員会報告書を受け、社長が謝罪し、そして、今後の方向性を示しました。その席では「重く受け止める」を繰り返して一定の謝罪はしつつ、自分たちの主張と違う方との意見交換や、紙面の中で切り結ぶ言論の場を作る」「慰安婦の方々の様々な実相に迫る報道をこれからも行っていく」としていました。

(ちなみにその席で約束した第三者委員会報告書の英訳を国際機関や海外メディアに送付する事はまだ実行されていない模様です、これはおそらく後述の「取材班を立ち上げ、慰安婦問題をめぐる国内外の動きや研究成果などを探っています」と説明するものと考えられます、そうなると要するに様子見です)

その後個別の慰安婦関連の記事は約半年間、従来通りの論調で見られてきましたが、今回の大型記事の最後に、

【多様な考え、伝えていきます】
朝日新聞は昨年末、「慰安婦となった女性の多様な実態と謙虚に向き合い、読者にわかりやすく伝える取り組みをより一層進め、多角的な報道を続けます」との考えを表明しました。
朝日新聞は「朝鮮人女性を強制連行した」とする故吉田清治氏の証言を虚偽と判断して記事を取り消し、おわびしました。取り消しが遅れたことへの反省から、慰安婦報道の検証を第三者委員会に依頼し、委員会からは、意見の分かれる論争的なテーマについては、「継続的報道の重要性を再確認する必要がある」 と報告書で指摘されました。
戦時中、慰安所が作られ女性が慰安婦にさせられた背景に何があったのか。元慰安婦の救済をどう考えるか。朝日新聞は取材班を立ち上げ、慰安婦問題をめぐる国内外の動きや研究成果などを探っています。これからもさまざまな立場の意見を紹介し、この問題を考える材料を伝えていきます。
(取材班)

という記述があり、昨年末の会見を受けた文言が出ておりその内容からも、また、187人声明も出た(またはこれとそもそも連携した?)事も機にして、慰安婦問題の本格的反撃を開始したものと確信します。その第一弾がこの記事であると思います。しかし、「さまざまな立場の意見を紹介し」と言いつつも、のっけからかなり偏向した内容の記事となっており、困惑を覚えます。次回以降でその問題点を指摘していきたいと思います。

2015年6月7日日曜日

キャロル・グラック教授:「慰安婦は現在の価値観で」「安倍首相はソウルの慰安婦像に献花すべし」



朝日新聞が慰安婦問題で本格的に反撃を開始したものと思います。

そして、その一翼を担うのが、キャロル・グラック氏です。この方、日本の専門家の有力な一人、という事になっていますが、最近の朝日新聞的に使い勝手が良いのか、今回の記事

http://www.asahi.com/articles/DA3S11791818.html

この記事、そして昨年の例の8月5日・6日の朝日の慰安婦検証記事にも「有識者」として登場しています。さらにはあの植村隆氏を熱心に支援している、という事からその立場は分かるというものです。

朝日が喜んで掲載するほどですからこの方の主張は全体的におかしいわけですし、早速中央日報もこれを紹介していますが、特におかしな点がいくつかありますので、挙げて行きます。

現在の価値で:これは驚きました。この論理は初めて見ましたが、これを言い出すと、遡及法を認めなかったり、一事不再理の否定という近代国家や法治の根本を否定することとなります。日本軍慰安婦については、終戦時や東京裁判時のアメリカ政府や軍も「問題なし」と判断しており、また、日韓基本条約締結時を含めた1990年代までの韓国も問題視していませんでした。およそ学者の言葉とは思えません。

・「現在の価値で」と日本を批判した手前、アメリカの汚点である黒人奴隷にも申し訳的に触れて公平に見せかけています。しかし、それでは不十分で、同時に原爆の問題にどう向き合うか、また、慰安婦という事であればアメリカ自身が喜んで利用していたGHQ慰安婦、法的紛争ともなっている在韓米軍慰安婦(洋公主)などにも触れるべきです。まさか知らないとは言わせませんし、知らぬはずがありません。

・「慰安婦問題は終了していた」?冗談を言ってはいけません。河野談話やアジア女性基金で必死に解決しようとした日本側の努力を逆手に取って利用して、逆に問題を激化させたのは韓国です。

・一部上記にも被りますが、日本軍の朝鮮人慰安婦問題を批判するならば、特に学者を名乗るならばダブルスタンダードにならないように以下についても逃げないで向き合ってください。

1 日本軍日本人慰安婦
2 GHQ向け日本人慰安婦

3 朝鮮戦争韓国軍慰安婦
4 在韓米軍慰安婦(洋公主)

5 韓国軍ベトナム人慰安婦
6 現在世界中にいる10万人以上の韓国人慰安婦

最後に、まさか朝日はあのダデン氏まで登場させる日が来るのでしょうか?

2015年6月5日金曜日

慰安婦問題で朝日新聞の本格的反撃開始か?

朝日新聞についてその動向を注目して見てきました。

そして、ここのところ、慰安婦問題について、援軍も得て本格的に反撃を開始したのではないか?と思われる動きがあります。

6月2日
http://www.asahi.com/articles/DA3S11785778.html
「慰安婦問題、識者と考える」(長編)

6月4日
http://www.asahi.com/articles/DA3S11789782.html
「(社説)日韓国交50年 首脳が打開に乗り出せ」

6月5日
http://www.asahi.com/articles/DA3S11791818.html
「(インタビュー)米歴史家らの懸念 米コロンビア大学教授、キャロル・グラックさん」

朝日は昨年末、設置した第三者委員会の報告、それを受けた社長の(謝罪)会見などで劣勢に立たされ、同社を訴えた集団訴訟も相次ぐなど追い込まれていましたが、年末の謝罪から約半年が過ぎ、世間的にもほとぼりが冷めたというタイミングなのか、反撃を始めたように思われます。

一つの大きな鍵はアメリカを中心とした安倍政権および日本批判の187名(現在400名以上に拡大)の学者声明でしょう。日本国内では抵抗を続けている一部を除いてほぼ孤立無援、大勢は決した感のある朝日新聞と慰安婦問題ですが、海外では全くそうではありません。そんな中、多くの大物・有名学者の名で出された外圧にも似た学者の声明に、朝日新聞は100万の援軍を得た思いでしょう。

嬉しそうに一面で報道したことも含めて、その報道振りに朝日の焦りを感じますが、この機に反転攻勢に出ようというものと感じます。

次回以降に朝日新聞のこれらの記事について検証したいと思います。

2015年6月3日水曜日

朴クネ大統領「関係正常化に努力」と同時に「(日本は)『河野談話』『村山談話』の継承を」

先日の「日韓・韓日賢人会議」ですが、

朴クネ大統領が、

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201506/2015060100624&g=pol

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150601-OYT1T50128.html

「早く関係が正常化できるよう努力したい。皆さんの協力もお願いしたい」

と日本側の森元首相らに対して言いつつ、

「村山談話、(従軍慰安婦問題に関する)河野洋平官房長官談話など歴代政権の歴史認識を明確に示すことが、関係改善に非常に重要だ」

慰安婦問題に関して「早く被害者の名誉回復に向けた努力をお願いしたい」

とも述べています。いつも通りと言えばいつも通りです。

今さら言う必要もありませんが、今の日本人や日本社会の感覚では受け入れ不能でしょう。

言えば言うほど逆効果、というところですが、一体いつまでこの状況が続くのでしょうか。おそらく夏に向けて反日の度合いをさらにエスカレート、日本側はもううんざり、そういう状況になるでしょう。