2015年8月8日土曜日

今度は日本の学者110人が反論の声明、米国中心の187人による慰安婦についての日本批判の声明に対して

朝日新聞からのご紹介です。

http://www.asahi.com/articles/ASH86357CH86UTIL00H.html

代表である渡辺利夫・拓殖大総長
「米国の学者の声明には、国家や民族による歴史解釈の相違を許さない傲慢さを感じる

西岡力・東京基督教大教授
当時の価値観から見てあり得た現象、他の国にもあった現象をもって日本を批判する態度は公正と思わない

至極正論で私も同感です。

【追記】

産経ソースからもご紹介します。より厳しい批判が読み取れます。

http://www.sankei.com/politics/news/150806/plt1508060038-n1.html

 渡辺利夫拓殖大総長らは、
まったく根拠のない、非礼この上ない記述だ」などと述べ、「歴史実証主義」の立場で反論した。
声明文は検証に耐えられるものではない。極めて不適切なものだ」と指摘。
米国学者の研究姿勢についても、歴史実証主義の立場を踏まえ「真実は事実の中にのみ存在する。歴史的な資料や証言を集め、精細に検証し、その事実によってしか真実は明らかにできない」と強調した。

以上追記終わり

さて、これは昨年8月5日の朝日新聞が慰安婦誤報を認めた事からの大きな流れの中の出来事であると私は理解しています。

ここで、これに至る経緯をご紹介しましょう。

1 2014年8月5日、朝日新聞が30年以上放置した吉田清治証言を中心とした慰安婦大誤報について謝罪は無いかたちではあったが、ついに認める。翌9月11日に木村社長(当時)が謝罪会見(後に辞任)。

2 日本で慰安婦問題を推進した中核の朝日新聞の「降伏」により、慰安婦問題解決の機運が高まる。

3 2014年秋頃:マグローヒル社の高校歴史教科書で慰安婦問題について、デタラメな内記述である事が判明する。

4 2014年末頃:日本の外務省がマグローヒル本社(ニューヨーク)や著者(ハワイ大学ハーバート・ジーグラー准教授)に修正を要請、両者共に根拠も無いまま「記述は歴史的事実」として対応を拒否。

 ジーグラー准教授に至っては後にJapan Times紙上で「学問の自由・言論の自由を日本政府に侵害された」と被害者面。

5 2015年2月:アメリカ歴史学会の19人の「歴史学者」が日本側の教科書修正要請の動きを「自由な学問に対する検閲だ」「日本軍性奴隷も歴史的事実」と主張して日本側を批判。

6 2015年3月:日本の19人の歴史学者が具体的内容や根拠を示しつつマグローヒル教科書の問題点を挙げて、これの修正を勧告。同社はこれをこれまでずっと黙殺

7 2015年5月:おそらくは上記6に学術的に反論できないため、大物を引っ張り出して論点もずらして圧力をかけるような「日本の歴史家を支持する声明」が主にアメリカの187名の学者(後に賛同者が増えて合計400名以上)によって安倍首相訪米直後のタイミングで出される。

8 2015年6月:藤岡教授が(個人で?)7に対して反論、学術的討論会の開催を呼び掛ける。いまだ反応無しと思われる。

9 2015年8月:今回の7に対する日本の110名の大物学者による声明が出される。

この応酬はどこまで行くのでしょうか?ただ、これは政治的側面を多分に帯びている一方で、学術的な論争でもあるため、出発点からデタラメの話を無理に無理を重ねて糊塗しているアメリカ側に対して、きちんとした学術的な議論に基づいて慰安婦問題の中身についての学術的論争に繋げる事ができれば、日本側は恐れるものは無いものと思いますし、実際正々堂々と議論をしていきたいものと思われます。

アメリカ人学者を名乗る者達は一応学者・研究者であって事実に誠実であるべきプロとしての誇りにかけて政治的な争いではなく、それとは関係なくきちんと学術的に事実に向き合うべきです。

0 件のコメント:

コメントを投稿