久しぶりの投稿になってしまいましたが、慰安婦問題で動きがあります。
安倍首相が岸田外務大臣を28日に韓国に派遣し、問題解決が図られるという動きがあります。また、この訪問は韓国側の最近の関係改善に見せかけた恩着せがましい動きに応えた動きであるという見方もあります。慰安婦問題の正しい形での解決は私も望むところです。しかし今回は色々と心配な点があります。
1 韓国側の最近の動き、関係改善のサインに応えた、という話がありますが、恩義を感じる話ではありません。一件は産経新聞加藤前支局長の名誉棄損の裁判で無罪が確定したという話でこれはそもそもあんな記事で起訴する時点でおかしく、無罪になったからと言っても当たり前の話です。しかも司法に政治が働きかけてという経緯は先進国とは思えない対応でした。
2 そしてももう一件が「日韓請求権協定(基本条約)において元徴用工の遺族が日本に対して賠償請求する権利があるかないか」について、韓国最高(憲法)裁が「要件を満たしていない」として請求を棄却しました。しかしこれも「完全かつ最終的」に終わっているものを復活させなかったからと感謝し喜ぶ話でもなく先進国としては条約を守るのは当たり前です。また、「請求権協定条項が合憲だと判断してはいない」と含みも残しており、完全に日本側がすっきりする判決でもありませんでした。
3 岸田氏の「知恵絞り、汗かく」という発言だけを見るに、かなり日本政府としても具体的な話をして相手の出方によっては本当に最終的な合意をしてしまう、というものを感じます。内容としては
・慰安婦問題を本当に最終解決として、二度と蒸し返しをさせない。
・ソウル日本大使館前(および海外の)慰安婦像を撤去させる。
・アジア女性基金の復活や強化といった元慰安婦支援事業の実施。
ところでしょう。支援事業復活ならば日本人元慰安婦はどうなるのか、という矛盾も出てきます。
4 しかし上記のようなものであれば挺対協や韓国世論が納得するはずもなく、いきなり年内に妥結、ということはあり得ないものと思います。
まずは日本側として「ボールは投げた」という事にして、あとは韓国側の出方を見れば良いと思います。世界遺産の悪い前例もあります。韓国はもう虫の息、別にあせることは無いのです。日本は余裕を持って事に当たるべきです。絶対に安易に妥協してはいけない、それこそ永遠に禍根を残す事となりますので、そうならないようしっかりやってもらいたいと思います。
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