先月もお伝えしている日韓慰安婦合意ですが、結局韓国政府は、日本側の反発が強い事や、国際的な信用低下を恐れてか、破棄も再交渉も断念する事を決めました。その結果、韓国政府の姿勢は、破棄も再交渉もしないが、「日本側が自発的に謝罪する事を期待する」という、何とも未練がましく中途半端なものでした。
昨年末からの韓国政府・文大統領の発言は、合意はプロセスも結論も問題があり、解決になっていない、というものであり、それに対する日本政府や日本の世論は「解決済み」を蒸し返すものとして、強烈に反発をしていました。至極当然のことであり、何度も何度も裏切られた末に結んだ国家間の約束を、また反故にされては韓国とは永遠に話ができないという事になり、さすがの日本も堪忍袋の緒が切れたというところです。
一方、中身を見ると、形式的にはまだ続いている合意ですが、中身的には有名無実化が進んでいます。韓国の慰安婦財団5名の理事が辞任し、廃止の方向です。日本大使館前と釜山の領事館前の慰安婦像も撤去される気配もありません。海外での慰安婦像も設置が続いています。元慰安婦達や韓国国民の不満も当然高いままです。また、この合意自体が、懲役数十年の有罪を食らいつつある朴クネ前大統領の過ち・悪政と見られているため、また、現政権がそう見せているため、韓国人でこれを尊重する人は元々少ないわけですが、ほとんどいなくなるでしょう。
今後の展開はどうなるでしょうか。慰安婦財団が解散しますので、合意を受けた実際の活動、元慰安婦の支援活動が大きく崩れます。慰安婦像の撤去もされないでしょう。洗脳され切った韓国国民の意識も簡単に変わるはずもありません。結局「慰安婦合意」の破棄や再交渉こそしないものの、中身はあたかも何も存在しなかったかのように、慰安婦を通じた反日活動は続くものと思います。
当初欠席の方向であった安倍首相が、平昌オリンピック開会式に参加する方向となっています。訪韓の際に首脳会談を行い、北朝鮮問題について話をするはずですが、慰安婦合意についても釘を刺すはずです。しかし、それを素直に聞くぐらいならば、最初から問題にはなっていません。
竹島問題も含め、韓国側が真に反省し、日本側に謝罪するのは、北朝鮮との戦争が再開し、国家滅亡の危機に瀕して、時すでに遅し、という状況になってからであると思います。いつかその日が来るでしょうか。
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