2015年5月22日金曜日
【考察】植村隆氏の捏造疑惑について考える
元朝日新聞の植村隆氏については詳細な検証を含め、これまでも何度も触れてきました。
ここで、同氏が「自分は捏造記者ではない」と主張していることについて再度考えてみます。
同氏は西岡氏を提訴し、また、櫻井氏も提訴し、「自分はテープで聞いた事を書いただけであり、捏造をしていない」と主張しています。
この主張を司法はどのように判断するでしょうか?先に結論となりますが、「(意図的な)捏造をしたかどうか」の判断は明確に出ないものと予想します。つまり、「意図的に虚偽の内容を伝えるという捏造を行ったのか」、これを証明するのはなかなか難しいものと思います。それを裏付ける証言や物的証拠が出てこない限り、完全に証明するのは難しいものと思います。客観的に見ていかに特定の意図を持って恣意的な記事を書いたように見えても、「意図的に捏造をした」という事を証明するという話はまた別物であると思います。
では逆に、植村氏が「捏造をしていない」と証明できるでしょうか。これもまた難しいと思います。いわゆる「悪魔の証明」というものであり、いくら本人が「捏造をしていない」と主張しても、それを証明することは不可能であると思います。
現在行われている裁判などでは「捏造はしていないのに『捏造記者』と言われ、名誉を傷つけられて、バッシングも浴びた」というところが争点となっていますが、司法は「捏造をした、またはしていない」については判断を下さないものと考えます。
おそらくあり得るのは
「捏造をしたかどうかは判断できない」
「事実を正しく伝えなかった事を『捏造』と指摘することは表現の自由や論評の範囲である」
「被告の『捏造』という指摘は名誉棄損に当たらない」
「被告の『捏造』という指摘と原告の受けたバッシング被害には直接の因果関連は見られない」
というあたりかと思われます。
そして最後に主張したいことがあります。植村氏が意図的に捏造をしたのかどうかについては、重要ではありますが、問題の全てではないものと思います。もちろん意図的な捏造があればさらに罪深くなりますが、仮に意図的な捏造をしていないとしても、罪が全く無くなるわけではありません。
捏造の意図の有無にかかわらず、事実として、そして結果として、事実を大きく曲げる記事を書いた(「女子挺身隊として連行」「キーセンに触れず」「地区の仕事をする人」「仮に意図は無くても結果的に義母の利益になった」)事は間違いなく、それが慰安婦問題を作り上げたり、その結果日韓関係を悪化させる一因となったという事を植村氏は認め、開き直りはやめ、良心があれば謝罪や罪滅ぼしをすべきなのです。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿